【Blender】3Dモデル制作記録(Newボディ編)
目次
はじめに
おはようございます
この記事はBlenderによる3Dモデル制作の記録を取るために作成されました。
制作記録を残すことにより、次回制作時のスケジュールを立てやすくする、作業内容を記載し次回の政策をスムーズにする、作業時の課題点を残し次回の改善に繋げる、等の目的があります。
作業記録は作業カテゴリごとに大見出し、日付ごとに小見出しでつけていきます。
また、作業の様子はYoutubeでも配信する予定なので以下に再生リストへのリンクを載せます
前回の反省点
前回の反省点の中で今回の制作時に特に気を付ける必要がありそうなものを記載する。
- ・口の形と瞬きのシェイプキーの下書きは準備しておく
- ・アウトラインを出すうえで口元をどう作るか(テクスチャ作業を考えて口元のメッシュを作る)
- ・サブディビジョンを適用させるタイミング(ウェイト作業手前にする)
- ・サブディビジョン適用後はまつ毛など不要な頂点は整理する
- ・腕のねじれは強敵、無理にやらなくてもよい
- ・ブレンドシェイプで無理な変形をすることによってできる線に注意
準備
2025/01/08
前回の制作記録を参考にしてNotionでスケジュールを作成する。
前回の制作記録を参考に、今回は髪の毛や衣装の作業もあるため前回よりも多く期間を取り1/8~2/28を作業期間とした。
とは言えあまり長い時間をかけると作業に飽きてくる可能性もあるためなるべくなら2/21あたりまでに終わらせたい。
今回使用する予定のBlenderのアドオンは以下の通り(Blender標準のアドオンは記載しない)
- ・EdgeFlow:エッジの流れをきれいにする
- ・Hide Only Vertex:面を非表示にせずに頂点を非表示にする
- ・Loop Tools:色々ある便利アドオン
- ・TexTools:UV展開に便利な機能やベイク機能を備えたアドオン
- ・VMC4B:モーションキャプチャでボーンを動かすためのアドオン
- ・VRM format:VRMインポート/エクスポートおよびVRM設定、揺れものの設定もできる
その他必要があれば追加していく。
また、今回新たな参考書籍として以下のものを購入した。
こちらを読みながら進めていく予定。
三面図作成
2025/01/09
まずは三面図を作成していく。下半身、特に足の付け根、膝周り、足首より下のバランスが悩ましい。
髪型についてはどうしても正面と横からの見た目で立体的なずれが出るだろうがある程度はBlenderでの作業時に悩まないようにはしたい。
他に重要なこととして、あいうえおの時の口の形やまばたききの時の目の形、その他特殊表情の参考画像と、手の参考に加えてカラーリングの参考画像もちゃんと作る必要がある。
あとはスカートを正面から見た時、横から見た時にどうなるのかの参考も欲しいのでVRChatに探しに行こう。
2025/01/11
作業13時間。三面図を作成する。
スカートについては横から見た時に後ろが上がっていく形式にした。
他の制作時の注意点なども記載しているので作業時はよく読んで漏れがないように気を付けよう。
前回は表情集をちゃんと作らなかったためシェイプキー作成時に苦労したので今回は表情集も作成した。
この数の表情だとシェイプキーの数もかなり多くなることが予想されるので目のシェイプキーを左右で分けるのをやめることも検討したほうが良いかもしれない。制作する段階になったときに考えよう。
明日からはBlenderでの作業を開始するのでYoutube用のサムネイルや参考書、Blenderファイルの準備をしておこう。
頭部作成
2025/01/12
作業時間8時間ぐらい。今日からモデリング作業を開始した。
まず最初に頭部の作成から取り掛かったがこの斜めからの角度で、頬と額のふくらみを調整するのに苦労した。
口元の造形は結構無理な形のメッシュになってしまっているので、サブディビジョンサーフェイスを適用させた後に調整する必要がありそう。前回無理な形のメッシュにしたせいで変なポリゴンの線が出てしまったのでここは気を付けたい。
舌も作成、ボーンを入れて制御することも考えているのでちょっとメッシュ割を多くした。
歯は口を開いたときに見える犬歯パーツと、「い」の形の時に使う歯の2タイプを作成した。
目は中心をへこませたお椀型の黒目部分を作り、ラティス変形で外側を奥に引っ込めるようにしている。目の作りについてはいまだに自分の中で手法が確立されていない。
まつ毛は板ポリゴンを延長したものの中心にループカットで線を入れ手前に移動させることで立体感を出している。また、緑の線が入っている部分に関してはサブディビジョンサーフェスを適用後に切り離してシェイプキーを作る際に動かしやすくする。
本日の成果。頭部は完成したので次回からは髪の毛の作業に入るが。どう作るかがいまだに定まっていないので参考資料を集める必要がある。
髪の毛作成
2025/01/13
作業時間8時間ぐらい。髪の毛の作成を開始する。
前髪は板ポリゴンを変形させて作成、ただシェーダーによるアウトラインを出せるようにするために後で裏面にも面を張る予定。
斜めから見た時の前髪と頭の間の隙間が気になるが良い解決策はないだろうか?
サイドと前髪の中間部分については立方体から作成したチューブ状の髪にする。こうすることで横や斜めから見た時にもある程度のボリュームを出せる、はず・・・。
横の髪については大きな問題があり、上の正面図では緑で囲まれている部分が顔の手前に来ているが、側面図ではほぼまっすぐに下がっている。つまり立体として矛盾してしまっている。
正面図に合わせてモデリングしようとすると、横から見た時にものすごいことになってしまうため、正面図は正しくないものとしつつも元の絵のニュアンスを損なわい内容にモデリングを進める必要がある。
後ろ髪は正面図に合わせて作ったが全体のバランスが結構怪しいかもしれない。
画像のペンで囲ったあたりについては隙間から頭部が見えるので内部に髪の生え際のパーツを作る必要がある。
本日の成果。明日は生え際パーツ作成と、横髪をもう少し手前にもっていくテストをやってみよう。
2025/01/14
作業4時間、引き続き髪の毛作成作業をする。
カーブを使って髪の毛のひねりを作ろうとしたが断念。カーブの扱いが下手すぎる・・・!
斜めから見て気が付いたが、斜め顔の見た目がイメージと違いすぎている。
なのでCLIP STUDIO PAINTを使って違和感のある個所を修正、この修正箇所をもとにモデルも修正していく。
いろいろ調整して修正したがまだちょっと足りない。どうやって進めればいいのかわからなくなってきたので明日はいったん休んで参考を探しに行こう。
2025/01/15
作業2時間ぐらい。髪の毛の参考になるものを探しに行ってその後少し作業した。
グラブルVSのユエルの斜めアングルのシルエットがイメージしていたシルエットにとても近いので参考にするため色々な角度から見てみる。
前髪にかなりのボリュームがあり、下からのアングルでは前髪と額の距離がかなり広く感じられた。ゲーム内では下からモデルを映すというシチュエーションがほぼないので、斜めからのアングルを優先した結果このようになっているのかもしれない。
ほかのキャラだとフェリのヘアスタイルも参考にできそうなのでいくつかスクリーンショットを取っておいた。
上記の画像を参考に前髪の調整をしたがまだまだイメージには程遠い。
前髪を作る際に板ポリで作り始めたが、上の画像のような厚みのあるメッシュで作り始めたほうが良かったかもしれない。
髪の毛は1/17までに終わらせる予定だったがこの感じだと大幅に遅れが出るだろう。
2025/01/16
作業時間5時間ぐらい。今日も髪の毛の調整をした。
今までの前髪は上の画像のようなあまり膨らみをつけない板ポリで作っていたが、どうにも見た目がイメージ通りにならないので形状を変更することにした。
変更後は上の画像のように大きく膨らみを付けた形状にした。こうすることで横や斜めから見た時にも厚みが生まれ、額と髪の毛の間の隙間も小さくなる。
左が修正前、右が修正後。修正後のほうが隙間が目立ちにくくなっている。
サイドヘアーについては、ガイドとなるオブジェクト(画像で薄く表示されているワイヤーフレーム)を作成し、それに沿うようにシュリンクラップモディファイアを付けた板ポリゴンを作り、さらにソリッド化モディファイアで厚みを付けた。
VRoidStudioの髪の毛編集機能を参考にしたつくり方で、まだまだ改良の余地はあるだろうが、ひねりのある髪の毛を作る際には良い方法かもしれない。
本日の結果。昨日と比べて見た目がだいぶ改善されたと感じる。今の作業ペースではスケジュールは大幅に遅れることは間違いないが、それでもモデルの見た目が改善され希望が見えてきたのは良いことだ。
2025/01/17
作業時間4時間ぐらい。
サイドヘアーを作ってひたすらバランス調整をした!以上!!
あと前髪のラインを出すために裏面を張った。
今日の成果。ラインのおかげか見た目がだいぶ良くなってきた。前髪のバランスにまだ若干の不満があるので一度スクリーンショットを取ってCLIP STUDIO PAINTでいろいろいじってバランスの改善点を探っていきたい。
それが出来たら後ろ髪の調整と、内側の髪の作成をする。
2025/01/18
作業時間8時間ぐらい。引き続き髪の毛の作業とあごのライン修正を行った。
作業中のモデルのスクリーンショットを撮り、CLIP STUDIO PAINTで気になる点をレタッチした。画像右側がレタッチ後のもので、前髪、口の位置、あごのラインに修正を加えている。この画像を参考にモデルの調整をしていく。
また、髪の毛の隙間から地肌?が見えるのを防止するために内側の髪の毛を作成した。
他にはサイドヘアーのソリッド化モディファイアを適用して調整する、後ろ髪の裏面を張る、後ろ髪のミラーモディファイアを適用して調整するなどの作業をして上の動画のような状態になった。
これで髪の毛の作業はひと段落したので明日は耳の制作をしていく。
2025/01/19
作業時間X時間ぐらい。耳の制作をした。
耳のベースについては円メッシュをEで縦に伸ばしたものにソリッド化モディファイアを適用させて作る。
ベースの大まかな形を作成したらディティールとなる毛をブッ刺しで作っていく。このブッ刺しでバランスを確認してベースのメッシュを加工していく。
作成が大変な割に見栄えもそこまで変わらなかったのでブッ刺しのままでもよかったのかもしれない。
耳毛(耳の中の白い部分)については3つのやり方を試してみた。
1つ目はボロノイテクスチャでディスプレースメントを掛けたメッシュを加工する方法で、これは狙った形を作るのが難しくて没。
2つ目は房状のメッシュを作ってひたすらブッ刺していく方法で、悪くはなかったがメッシュの形状を整えるのが大変なのと、次の方が綺麗だったので没。
3つ目はカーブで房を作ってブッ刺してメッシュ化する方法で、これが一番制御が簡単かつ綺麗に作れた。
ただし耳の奥のポリゴンについては上の画像のようにとんでもないことになっている。ポリゴン数も増えてしまうし後で耳にボーンを入れて動かそうとした際に何か問題が出るかもしれない。
そして体を作り始めた。本当に作り始めたばかりなのでほとんどただの筒である。
次回は胴体と腕、脚を接続して作りこんでいく。
おわりに
今回の制作にかかった期間は
- ・準備:1日
- ・三面図作成:3日
- ・頭部作成:1日(休日1日)
- ・髪の毛作成:7日目(平日4日+休日3日)
- ・体作成:X日
- ・ウェイト作業:X日
- ・衣装作成:X日
- ・UV展開:X日
- ・テクスチャ作業:X日
- ・シェイプキー作成:X日
- ・VRM作業:X日
- ・VRChat設定:X日
課題・反省点・良かった点など
- 髪の毛のデザインに正面と横で立体としての整合性が取れていないという問題があったため、モデリングで非常に苦労した。