【Blender】3Dモデル制作記録(Newボディ編)
目次
- はじめに
- 前回の反省点
- 準備
- 三面図作成
- 頭部作成
- 髪の毛作成
- 体作成
- ウェイトペイント
- 衣装作成
- UV展開
- テクスチャ作業
- 揺れもの設定
- 頭部の法線修正
- シェイプキー
- VRM設定
- VRChat設定
- 完成モデルスクリーンショット
- おわりに
はじめに
おはようございます
この記事はBlenderによる3Dモデル制作の記録を取るために作成されました。
制作記録を残すことにより、次回制作時のスケジュールを立てやすくする、作業内容を記載し次回の政策をスムーズにする、作業時の課題点を残し次回の改善に繋げる、等の目的があります。
作業記録は作業カテゴリごとに大見出し、日付ごとに小見出しでつけていきます。
また、作業の様子はYoutubeでも配信する予定なので以下に再生リストへのリンクを載せます
前回の反省点
前回の反省点の中で今回の制作時に特に気を付ける必要がありそうなものを記載する。
- ・口の形と瞬きのシェイプキーの下書きは準備しておく
- ・アウトラインを出すうえで口元をどう作るか(テクスチャ作業を考えて口元のメッシュを作る)
- ・サブディビジョンを適用させるタイミング(ウェイト作業手前にする)
- ・サブディビジョン適用後はまつ毛など不要な頂点は整理する
- ・腕のねじれは強敵、無理にやらなくてもよい
- ・ブレンドシェイプで無理な変形をすることによってできる線に注意
準備
2025/01/08
前回の制作記録を参考にしてNotionでスケジュールを作成する。

前回の制作記録を参考に、今回は髪の毛や衣装の作業もあるため前回よりも多く期間を取り1/8~2/28を作業期間とした。
とは言えあまり長い時間をかけると作業に飽きてくる可能性もあるためなるべくなら2/21あたりまでに終わらせたい。
Blenderのバージョンは4.3.2を使用する。(制作中にアップデートが入る可能性あり)

今回使用する予定のBlenderのアドオンは以下の通り
- ・Loop Tools:リラックス機能をめちゃくちゃ使う。Blender標準アドオン
- ・Node Wranglar:シェーダーノードの編集が快適になる。Blender標準アドオン
- ・EdgeFlow:エッジの流れをきれいにする
- ・Hide Only Vertex:面を非表示にせずに頂点を非表示にする
- ・TexTools:UV展開に便利な機能やベイク機能を備えたアドオン、4.0移行は対応してないようなのでMio3 UVへ移行
- ・Mio3 UV:UV展開に便利な機能を備えたアドオン
- ・SKKeeper:シェイプキーを保持したままミラーやサブディビジョンを適用できる
- ・VMC4B:モーションキャプチャでボーンを動かすためのアドオン
- ・VRM format:VRMインポート/エクスポートおよびVRM設定、揺れものの設定もできる
- ・3D Cursor Plus:3Dカーソルをマウスドラッグで動かせたり色々機能が追加される
その他必要があれば追加していく。
また、今回新たな参考書籍として以下のものを購入した。

こちらを読みながら進めていく予定。
三面図作成
2025/01/09

まずは三面図を作成していく。下半身、特に足の付け根、膝周り、足首より下のバランスが悩ましい。
髪型についてはどうしても正面と横からの見た目で立体的なずれが出るだろうがある程度はBlenderでの作業時に悩まないようにはしたい。
他に重要なこととして、あいうえおの時の口の形やまばたききの時の目の形、その他特殊表情の参考画像と、手の参考に加えてカラーリングの参考画像もちゃんと作る必要がある。
あとはスカートを正面から見た時、横から見た時にどうなるのかの参考も欲しいのでVRChatに探しに行こう。
2025/01/11

作業13時間。三面図を作成する。
スカートについては横から見た時に後ろが上がっていく形式にした。
他の制作時の注意点なども記載しているので作業時はよく読んで漏れがないように気を付けよう。

前回は表情集をちゃんと作らなかったためシェイプキー作成時に苦労したので今回は表情集も作成した。
この数の表情だとシェイプキーの数もかなり多くなることが予想されるので目のシェイプキーを左右で分けるのをやめることも検討したほうが良いかもしれない。制作する段階になったときに考えよう。
明日からはBlenderでの作業を開始するのでYoutube用のサムネイルや参考書、Blenderファイルの準備をしておこう。
頭部作成
2025/01/12

作業時間8時間ぐらい。今日からモデリング作業を開始した。
まず最初に頭部の作成から取り掛かったがこの斜めからの角度で、頬と額のふくらみを調整するのに苦労した。

口元の造形は結構無理な形のメッシュになってしまっているので、サブディビジョンサーフェイスを適用させた後に調整する必要がありそう。前回無理な形のメッシュにしたせいで変なポリゴンの線が出てしまったのでここは気を付けたい。

舌も作成、ボーンを入れて制御することも考えているのでちょっとメッシュ割を多くした。

歯は口を開いたときに見える犬歯パーツと、「い」の形の時に使う歯の2タイプを作成した。

目は中心をへこませたお椀型の黒目部分を作り、ラティス変形で外側を奥に引っ込めるようにしている。目の作りについてはいまだに自分の中で手法が確立されていない。

まつ毛は板ポリゴンを延長したものの中心にループカットで線を入れ手前に移動させることで立体感を出している。また、緑の線が入っている部分に関してはサブディビジョンサーフェスを適用後に切り離してシェイプキーを作る際に動かしやすくする。

本日の成果。頭部は完成したので次回からは髪の毛の作業に入るが。どう作るかがいまだに定まっていないので参考資料を集める必要がある。
髪の毛作成
2025/01/13
作業時間8時間ぐらい。髪の毛の作成を開始する。

前髪はUV球を元にした板ポリゴンを変形させて作成、ただシェーダーによるアウトラインを出せるようにするために後で裏面にも面を張る予定。
斜めから見た時の前髪と頭の間の隙間が気になるが良い解決策はないだろうか?

サイドと前髪の中間部分については立方体から作成したチューブ状の髪にする。こうすることで横や斜めから見た時にもある程度のボリュームを出せる、はず・・・。

横の髪については大きな問題があり、上の正面図では緑で囲まれている部分が顔の手前に来ているが、側面図ではほぼまっすぐに下がっている。つまり立体として矛盾してしまっている。

正面図に合わせてモデリングしようとすると、横から見た時にものすごいことになってしまうため、正面図・側面図は正しくないものとしつつも元の絵のニュアンスを損なわないようにモデリングを進める必要がある。

後ろ髪は正面図に合わせて作ったが全体のバランスが結構怪しいかもしれない。

画像のペンで囲ったあたりについては隙間から頭部が見えるので内部に髪の生え際のパーツを作る必要がある。
本日の成果。明日は生え際パーツ作成と、横髪をもう少し手前にもっていくテストをやってみよう。
2025/01/14
作業4時間、引き続き髪の毛作成作業をする。

カーブを使って髪の毛のひねりを作ろうとしたが断念。カーブの扱いが下手すぎる・・・!

斜めから見て気が付いたが、斜め顔の見た目がイメージと違いすぎている。

なのでCLIP STUDIO PAINTを使って違和感のある個所を修正、この修正箇所をもとにモデルも修正していく。

いろいろ調整して修正したがまだちょっと足りない。どうやって進めればいいのかわからなくなってきたので明日はいったん休んで参考を探しに行こう。
2025/01/15
作業2時間ぐらい。髪の毛の参考になるものを探しに行ってその後少し作業した。

グラブルVSのユエルの斜めアングルのシルエットがイメージしていたシルエットにとても近いので参考にするため色々な角度から見てみる。

前髪にかなりのボリュームがあり、下からのアングルでは前髪と額の距離がかなり広く感じられた。ゲーム内では下からモデルを映すというシチュエーションがほぼないので、斜めからのアングルを優先した結果このようになっているのかもしれない。

ほかのキャラだとフェリのヘアスタイルも参考にできそうなのでいくつかスクリーンショットを取っておいた。

上記の画像を参考に前髪の調整をしたがまだまだイメージには程遠い。

前髪を作る際に板ポリで作り始めたが、上の画像のような厚みのあるメッシュで作り始めたほうが良かったかもしれない。
髪の毛は1/17までに終わらせる予定だったがこの感じだと大幅に遅れが出るだろう。
2025/01/16
作業時間5時間ぐらい。今日も髪の毛の調整をした。

今までの前髪は上の画像のようなあまり膨らみをつけない板ポリで作っていたが、どうにも見た目がイメージ通りにならないので形状を変更することにした。

変更後は上の画像のように大きく膨らみを付けた形状にした。こうすることで横や斜めから見た時にも厚みが生まれ、額と髪の毛の間の隙間も小さくなる。

左が修正前、右が修正後。修正後のほうが隙間が目立ちにくくなっている。

サイドヘアーについては、ガイドとなるオブジェクト(画像で薄く表示されているワイヤーフレーム)を作成し、それに沿うようにシュリンクラップモディファイアを付けた板ポリゴンを作り、さらにソリッド化モディファイアで厚みを付けた。
VRoidStudioの髪の毛編集機能を参考にしたつくり方で、まだまだ改良の余地はあるだろうが、ひねりのある髪の毛を作る際には良い方法かもしれない。

本日の結果。昨日と比べて見た目がだいぶ改善されたと感じる。今の作業ペースではスケジュールは大幅に遅れることは間違いないが、それでもモデルの見た目が改善され希望が見えてきたのは良いことだ。
2025/01/17
作業時間4時間ぐらい。

サイドヘアーを作ってひたすらバランス調整をした!以上!!

あと前髪のラインを出すために裏面を張った。
今日の成果。ラインのおかげか見た目がだいぶ良くなってきた。前髪のバランスにまだ若干の不満があるので一度スクリーンショットを取ってCLIP STUDIO PAINTでいろいろいじってバランスの改善点を探っていきたい。
それが出来たら後ろ髪の調整と、内側の髪の作成をする。
2025/01/18
作業時間8時間ぐらい。引き続き髪の毛の作業とあごのライン修正を行った。

作業中のモデルのスクリーンショットを撮り、CLIP STUDIO PAINTで気になる点をレタッチした。画像右側がレタッチ後のもので、前髪、口の位置、あごのラインに修正を加えている。この画像を参考にモデルの調整をしていく。

また、髪の毛の隙間から地肌?が見えるのを防止するために内側の髪の毛を作成した。
他にはサイドヘアーのソリッド化モディファイアを適用して調整する、後ろ髪の裏面を張る、後ろ髪のミラーモディファイアを適用して調整するなどの作業をして上の動画のような状態になった。
これで髪の毛の作業はひと段落したので明日は耳の制作をしていく。
2025/01/19
作業時間X時間ぐらい。耳の制作をした。

耳のベースについては円メッシュをEで縦に伸ばしたものにソリッド化モディファイアを適用させて作る。

ベースの大まかな形を作成したらディティールとなる毛をブッ刺しで作っていく。このブッ刺しでバランスを確認してベースのメッシュを加工していく。

作成が大変な割に見栄えもそこまで変わらなかったのでブッ刺しのままでもよかったのかもしれない。

耳毛(耳の中の白い部分)については3つのやり方を試してみた。
1つ目はボロノイテクスチャでディスプレースメントを掛けたメッシュを加工する方法で、これは狙った形を作るのが難しくて没。
2つ目は房状のメッシュを作ってひたすらブッ刺していく方法で、悪くはなかったがメッシュの形状を整えるのが大変なのと、次の方が綺麗だったので没。
3つ目はカーブで房を作ってブッ刺してメッシュ化する方法で、これが一番制御が簡単かつ綺麗に作れた。

ただし耳の奥のポリゴンについては上の画像のようにとんでもないことになっている。ポリゴン数も増えてしまうし後で耳にボーンを入れて動かそうとした際に何か問題が出るかもしれない。
そして体を作り始めた。本当に作り始めたばかりなのでほとんどただの筒である。
次回は胴体と腕、脚を接続して作りこんでいく。
体作成
2025/01/20
作業時間4時間ぐらい。今日から本格的に体制作を始めていく。

まずは胴体と腕、脚をつなげていく。出来るだけ三角ポリゴンは出ないようにしているが腋の形状を作りこもうとすると三角ポリゴンを使わざるを得ない状況は出てきそうだ。

お尻と脚の接続部についても三角ポリゴンを出さないようにしているが、狙い通りの形にするのはなかなか難しそう。

次に腕の形状を作りこんでいく。緑のラインは腕の形状の目安で、腕の形状についてはもっとメリハリを出すべきだとは思うがいまいち出せていない。この辺りは人体知識が足りていないことによる自信のなさのためだと思う。
肘の反対側の部分(赤い矢印の箇所)はへこませるべきなのだが後でボーンを入れて曲げることを考えるとここに頂点を入れたくないので難しいところ

脚の形状も作っていく。膝の形状の理解が足りないので資料を集める必要がある。

また、曲げる時のことを考えてどのようにメッシュを割るべきかも考える必要がある。一つ目のやり方としては、上の画像のように曲がる箇所の辺ループを近くに配置し、上側は太もものウェイト100%、下側はすねのウェイト100%にしていく方法で、曲げた時にめり込むが通常時の脚をきれいに作りこむことが出来る。たぶん。

もう一つの方法は膝の裏に頂点を配置しない方法で、曲げた時の形状は(おそらく)前述の方法よりきれいになるが、膝裏の作り込みが出来ない。
どちらを選ぶかは正直好みの問題のような気もしてきた。
本日の成果。縦長の動画はやめようと思った。
2025/01/22
作業時間4時間ぐらい、引き続き体作成。

昨日どうするか迷っていた膝関節についてはハの字型を採用することにした。前回がめり込み型だったので今回は違う方法を試してみようという理由。

お尻の形も調整する。もうちょっと作りこみたい気もするがどうせ服で隠れるしこのぐらいでええか・・・の気持ちで終わらせる。

次に、股間回りの調整をするために分割を増やす。
- 1.まず太もも内側の頂点を3つ選択する。
- 2.Jキーで斜めのエッジを作る。
- 3.作った斜めのエッジを含む分割したい辺を選択し細分化する。
- 4.斜めエッジの内側を溶解する。
- 5.完成。

続いて脇のくぼみも作るために股間と同じ要領で分割を増やしていく。

緑のラインのところにクリースとシャープを適用することで胸の形をはっきりと出すようにする。二次元的なビジュアルを作るうえでたぶん必要なことだと思う。
本日の成果、こうしてみると膝周りの形が気になるがキリがないので余裕があれば調整することにしよう。
次回は首、足、手などを作っていく予定。
2025/01/23
作業時間4時間ぐらい。足を作っていく。

くるぶしは足の側面の面を4つ選択してIキーで面を差し込んで作成する。ポイントとしてはくるぶしは上側のカーブは緩く、下側のカーブははっきりしている。という点だがうまく作れていない気がする。

続いてアキレス腱も作っていく。のだがあまりアキレス腱の形をくっきりさせないほうが可愛い気もする。

そして足の裏に肉球を作っていく。のだが、普段靴で隠れる足の裏を作りこんでいく必要があるのかどうかかなり悩ましいところではある。結局作ったがテクスチャやシェーダーの設定をしたときにいい感じに見えるかどうか不安なところだ。
本日の成果。くるぶしやアキレス腱の構造の理解不足がモデリングにも出ていた気がする。本格的に人体への知識不足を感じる。
2025/01/24
作業時間4時間ぐらい、手の制作をする。

まずは指から作っていく、爪はブッ刺しで作り、指先に肉球を作る。
そして一般的な手と違い、指が太く短く肉球があるため、関節は通常の指より一つ少なくなっている。手を握るポーズなどで不具合が出るかもしれないがそうなったらその時考えよう。

作った指を複製して繋げて手を作っていく。手のひらに肉球を作ったがポリゴン数も増えトポロジーもめちゃくちゃになって非常に厳しい。
さらに厳しいことに手のひらの肉球のサイズが小さい気がするので明日作り直すということ。
2025/01/25
作業時間8時間ぐらい。手の作成と首、鎖骨、しっぽを作っていく。

手の肉球を全開からボリュームアップしていった。

やり方としては、まず肉球周りの面を削除して肉球をSキーで大きくする。

次に肉球の外側のエッジと手のひらの削除した面の内側のエッジを選択して「辺ループのブリッジ」で面を埋めていく。

あとは辺を溶解で三角ポリゴンを出来るだけ四角ポリゴンにしていく、どうしても三角ポリゴンが残る箇所があるが仕方ない。

そして腕と手をつなげていく、腕の断面の頂点数が8で、手の断面数の頂点数が16なのできれいに繋ぐことが出来た。一見三角形のようなところもちゃんと四角形になっている。

その後に鎖骨を作り首を作った。鎖骨の形は正面から見ると控えめだがリアル調のキャラではないのでその方が良いだろう。

尻尾はまずまっすぐ伸ばした状態で作成し、その後ボーンを使って曲げようとした。

だが、元の絵のフサフサした感じを出すためにどう作ればよいのかがわからずに手が止まる。

同じように手首のところの毛も作り方に悩む。いったんカーブを使って大まかな形を決めた後にメッシュで作ろうと考えているがうまくいくか不明。この辺りは作り方の参考になるものが必要だと感じた。
2025/01/26
作業時間3時間ぐらい。腕毛の作成。

DLSiteで腕毛の参考になりそうなデンジャラスなビーストのマシュを購入したのでそれを参考に腕毛を作成。
やり方はまず上の画像のようにメッシュを無造作に割っていく。この時ミラーモディファイアをY軸とZ軸に適用して4分の1だけ作ればいいようにする。

そしてそれぞれの面にIキーで面を差し込むこと3回、3回目の面は頂点を結合して毛先にする。そして適当に引っ張り出して形を整えていく。ひたすら気合の作業。

その結果がこちら。この状態だとまあ多少いびつではあるがまあまあ。と言いたいところだが毛束1つ1つが小さすぎる。

そして致命的なことにアウトラインを出すととんでもないことになる。ちょっとアプローチを変える必要がありそうだ。
2025/01/27
作業時間4時間ぐらい。腕毛の作り直し。

前回は細かく作りすぎたので毛束を大きく、数を減らして作る。作り方の要領は髪の毛の時とほぼ同じなので取り立てて何か言うことはない。

というわけで完成したものがこちら。理想的とは言えないがひとまずこんなものだろうというところ。
本日の成果。遠目で見ればそこまで悪くない・・・か?
次回は尻尾に再挑戦する。
2025/01/28
作業時間4時間ぐらい。尻尾に再挑戦。
今回は尻尾のもこもこ感を出そうとしてディスプレースメントモディファイア+ボロノイテクスチャで膨らませたものをベースに作ってみることにした。

まずはサブディビジョンサーフェスを4段階ぐらいまで掛けた適用した尻尾のベースを用意して、ディスプレースメントモディファイア+ボロノイテクスチャでそれっぽい感じに膨らませる。

そのあとにデシメートモディファイアでポリゴン数を削減する。

その後、ボーンを通してウェイトを入れて曲げたあとにアーマチュアを適用、ボーンもレストポーズを適用させて編集していく。

そして出来上がったものがこちら。悪くはないが、モコモコ感は思ったよりも出なかった。動画のキャラクターに比べ尻尾が小さいのが敗因だったかもしれない。
次回は別のアプローチで再度尻尾作成をする。
2025/01/29
作業時間4時間ぐらい。尻尾を作り直す。

今回はブッ刺しを使って作ることにした。メインとなる尻尾へ8角形をEで伸ばして作った毛束をブッ刺していく。

結果は前回よりもはるかに簡単かつ綺麗に尻尾を作ることが出来た。

ボーンを入れて変形させてもこのように破綻することもなくちゃんと曲がっている。
難しいことをする必要が全くなかった・・・。

そして尻尾が完成したので胸毛を作っていく。こちらでもブッ刺しを使っていくことにする。
今日の結果。だいぶ苦労した尻尾が完成して一安心。回転させても綺麗に見える。
次回は胸毛を作ってそれが完成次第ウェイトペイントの準備に入る。
2025/01/30
作業時間4時間ぐらい。胸毛の作成とサブディビジョンサーフェスの適用をした。

胸毛も尻尾と同様にブッ刺しを多用して作成した。特にいうことはない。

完成図はこんな感じ、服を作った後にもう一度調整するかもしれない。
これで服以外のモデリングが完成したのでこの後はサブディビジョンサーフェスを適用してメッシュの調整していく。

まずは指の関節の曲がる側のエッジを溶解していく。このほかにも肘や膝の関節の曲がる側のエッジも同様に溶解していく。

次に足を曲げた時にお尻が伸びすぎないように分割を増やしていく。
今日の成果。雰囲気をつかむために体のマテリアルを仮割り当てした。
次回はサブディビジョン適用作業の続きと頭の位置の調整をする。
ウェイトペイント
2025/01/31
作業時間4時間ぐらい。ウェイトペイントの準備に入る。

ウェイト作業に備えて各オブジェクトにサブディビジョンサーフェスを適用させていく。その過程で上の画像ような髪の毛の先端の形状が良くないところが出てくる。

このようなところを逐一修正していく。

サブディビジョンサーフェスを一通り適用し終えた後に、頭の位置が少し高い&前に出ていると感じたので調整した。左が調整前で右が調整後。首と頭を繋げずブッ刺しで作っているとこういう調整がやりやすい。

そしてボーン配置の作業を開始する、ボーン一式の作成自体はVRM formatアドオンの機能で一発で出来るのでそれを配置していく。
VRChatで使う場合、Hip~Chestボーンを傾けずに一直線に配置したほうが良いと聞くが、ボーンが体の前後の中心から微妙にずれているため体をひねったとき(Y軸回転させたとき)に正しく曲がるのか若干不安である。

UpperLeg~Toeまでのボーンは左右それぞれでX座標は同一にすると良いと聞いたが元のモデリングが若干足が内股気味になっているためボーンも少し傾けている。前回のミミロップの時もこのぐらいの傾きはあったから大丈夫だと思いたい。

今日の成果。まだ髪の毛や耳のボーンの設定をしていないが、明日いったん仮ウェイトをつけてVRChatにもっていってテストをしよう。
また、VRoidStudioのサンプルモデルをエクスポートしてボーンの配置を参考にしよう。
2025/02/01
作業時間4時間ぐらい。VRChatでのテストをする。

制作中のモデルに仮ウェイトを入れてVRChatで6点トラッキングを試したところ、ミミロップ制作時にも発生した横を向いた際に体が傾くという事象が発生した。

体が傾く原因はHip~Chestのボーン配置のせいだと考え、今回は上の画像のように傾斜のつかないまっすぐな配置にしていたが駄目だった、どうやら原因が違うようだ。

原因調査のために画像のようなシンプルなモデルを作成。ボーンの配置をHip~Headまで一直線になるように変更してみる。

が、駄目っ・・・!横を向くと体が傾いてしまう。その後もボーン配置を色々変えてみたがどれも変わらず。

色々やった後にもしやと思ってAvatar Descriptor内のView PositionのZ値をデフォルトの0.2から0.1にしてみる。

どうやらこれが正解だったようで、横を向いたときの体の傾きが改善された。

ViewPositionのZの値をそれぞれ0.2、0.1、1.0に変えて横を向いて撮影したところ上の画像のようになった。とりあえずは0.1に設定しておくのが良さそうだ。

体の傾き問題が改善されたので、Hip~Chestのボーン配置についても確認しておく。左側はVRChat推奨(らしい)のまっすぐにした配置。右側はボーンを反らせたもの。
この結果からVRChat内ではHip~Chestのボーンはまっすぐに矯正されると推測できる。

きゃすけっとさんの場合はこんな感じ。そこまで極端に曲げていなければ気にならないかもしれないが、やはりできるだけまっすぐにした方が良いだろう。
2025/02/02
作業時間X時間ぐらい。ボーン配置作業とウェイトモック作成をする。

髪の毛のボーンを入れていく、スクリーンショットを撮っているときに気づいたが印をつけた部分のボーンを入れ忘れていた。

続いて実際に使うかは未定だがフェイシャル用のボーンも入れていく。眉毛に5本、まぶたは上下に3本づつ、鼻に1本、口に上下7本、顎に1本。
これでボーン配置作業はいったん終了。必要があれば都度追加する。

ウェイト作業では、このようなローポリゴンのモデル(ウェイトモックやウェイトケージと言ったりするらしい)を作成し、モックに設定したウェイトを本体のハイポリモデルに転送して調整するという方法をとる。
このような方法をとる理由は
- ・ハイポリゴンモデルの関節のウェイトをきれいに塗るのは難しい(塗りムラが出来る)
- ・ポリゴン数が少ないため塗り直ししやすく試行錯誤がやりやすい
- ・ハイポリ側のウェイト調整でミスしてもウェイトモックから再度転送してリカバリーすることが出来る
などの理由がある。
ウェイトモックについては上記動画で解説している。

ウェイトモックを設定する際のポイントとして、膝裏の頂点にupper_leg(太もも)のウェイトを100%つけたい場合は、ウェイトモックの頂点をそれよりも下に配置しておく、すね側はモックの頂点を上に来るように配置する。
また、今回は膝の補助ボーンを入れているので補助ボーンのウェイトを入れるための頂点をモックにも作成している。

ある程度ウェイトを設定したら「データ転送」モディファイアで体にウェイトを転送する。設定は以下の通り。
- ソース:作成したウェイトモック
- ミックスモード:置き換え
- データレイヤー転送:初回は押す、2回目以降は不要
- 頂点データ:頂点グループを選択
- マッピング:最近雪面の補間
- レイヤー選択:全レイヤー
- レイヤーマッピング:名前

そしてデータ転送を適用する前に、複製しておいて複製したほうを適用させる。ウェイト調整は何度も行うのでこうしておくとデータ転送モディファイアの設定をやり直さずに何度も同じ設定で転送できる。

ウェイト転送をしたら動作確認をする。動作確認するときもボーンにキーフレームを打ってタイムライン操作で動くようにしておくと、いちいちポーズモードに移らずに動作確認できるので便利。

ウェイト設定をして感じたのは、股関節のウェイトが難しすぎる。胡坐やM字開脚のようなポーズはどうしてもきれいにならない。こういうのは補助ボーンが必要かもしれない。

また背中をそらせたときに微妙なガタツキを発見したのでこれは最終調整でぼかしツールで修正する。

他には体を横に傾けた際に胸が伸びていたのでここのウェイトも直す。
本日の成果。体はある程度できたが、手・顔・髪の毛とまだ難しい箇所が残っている。次回はそのあたりをやっていく。
2025/02/03
作業時間4時間ぐらい。ウェイト作業の続き。

昨日の胸が伸びていた件については、胸のウェイトのspineの割合が多かったためchestも割合を増やして解決した。それ以外にも背中側のSpineのウェイトが多かったのでそちらもchestの割合を増やしておいた。

続いて手首のウェイトを設定。下に曲げた時は気にならないが、上に曲げた時に若干丸まりすぎている気がするが一旦これで良しということにしよう。

そして指のウェイトもウェイトモックを使用して設定する。Blender内でも動作チェックはするが、手は実際の環境でもチェックしたほうが良いと考え、一度VRMファイルをエクスポートして「VRM Posing Desctop」に読み込んで動作チェックを行う。
「VRM Posing Desctop」では手のプリセットのポーズを指定したりスライダーで指を動かせるので色々動かして問題がないか見ていく。ここでは親指を曲げた時の手と親指の付け根部分が不自然だったので修正した。
本日の成果はこちら。ウェイトモックから転送した後の調整なしで思ったよりきれいに設定できたと思う。人差し指を曲げた時に中指にシワが出来てるのに気づいたのでそこだけは修正したい。
2025/02/04
作業時間4時間ぐらい。髪の毛のウェイト作業。

まずは前回の指のシワの修正をする。前回のウェイトモックだとの人差し指のウェイトが中指まで伸びていたので。

頂点を追加して人差し指のウェイトが中指まで伸びないように修正した。

修正した結果このように指を曲げた時のシワが出なくなった。

体のウェイトは一通り完了したので髪の毛のウェイトを塗っていく。まずは髪の毛のボーンに合わせて上の画像のように板ポリを作成する。この時スナップを使ってボーンの端に板ポリの頂点を配置していく。

ポリゴンを作ったらウェイトペイントモードに入りHeadボーン(または髪の毛ボーンのルート)ですべて塗りつぶした後に。各ボーンのテールの位置にある頂点をウェイト1.0で塗る。すべてのボーンで作業したら髪の毛側にウェイト転送する。

転送しただけだと左のボーンを動かしたときに中央の髪の毛の房も動いてしまう。画像では見えないがこの髪の毛の房は分かれているので動かないようにする。

ウェイトモードからTabキーで編集モードに移り、動かしたい房以外の部分を選択する。ウェイトモードに戻り2を押すと頂点マスクモードになるのでウェイト0で塗っていく(グラデーションツールを使うと楽)。

これで髪の毛が意図したとおりに動くようになった。
上のような作業を繰り返して髪の毛&耳のウェイト設定は終了。今回はスムーズに作業が進んだ。
次回は顔のウェイトだがやり方についての情報が少なくて不安だ・・・。
2025/02/05
作業時間4時間ぐらい。顔のウェイト設定などをする。

顔のウェイトも髪の毛の時と同じようにこのようなメッシュを作ってからウェイトを塗り、本体の方にウェイト転送をする。

ということで瞼、顎、口のウェイトを設定して動かしたのがこちら。顎と口は何とかならないこともなさそうだが瞼は完全に崩壊している。
今回のモデルはVRMメインの運用を想定しており顔のリグが必要になることも無いと思うので瞼のボーンは捨てて口と顎をシェイプキー作成の時に補助的に使うことにする。

これでウェイト作業は一通り終わったのでUnityでモーションを流し込んでチェックをする。まずはUnityで新プロジェクトを作成し、エクスポートしたFBXをHumanoidに設定してシーンに配置する。

次にメニューの「Window>Sequencing>Timeline」を選択しタイムラインウィンドウを表示しいい感じに配置する。

次にヒエラルキーウィンドウで右クリックして「Create Empty」を選択し、作成したEmptyを選択したらTimelineウィンドウのCreateを選択する。Timelineファイルの保存先を選択するウィンドウが出るので適当な場所を選択する。

Timelineウィンドウ左上の+ボタンから「Animation Track」を選択してアニメーショントラックを追加した後に、追加したトラックの空欄になっている枠にシーンに配置したモデルをドラッグ&ドロップしてセットする。

ここでいったんブラウザでユニティちゃん公式サイトを開き。「ユニティちゃんライブステージ!-Candy Rock Star-」のデータをダウンロードする。

ダウンロードしたzipファイル内の「unitychan-crs-master/Assets/UnityChan/」にあるAnimationsフォルダを作業中のUnityプロジェクトへインポートする。

インポートしたAnimationsフォルダ内にはFBXファイルが4つ入っており、展開すると中にアニメーションファイルがあるのでそれをタイムラインへドラッグ&ドロップする(Hand expression以外ならどれでもよい)
ここまでの作業がちゃんとできていればシーン中のモデルのポーズが変わっているはず。
そして動かしたのがこちら。揺れものや補助ボーンの確認まだできないがひとまず問題なさそうだ。

あとは特殊表情用のパーツをいくつか作成した。
本日はここまで。次回から衣装作成に入っていく。
衣装作成
2025/02/07
作業時間3時間ぐらい。衣装作成に入る。

体のメッシュを複製してソックスを作る。靴で隠れる部分はメッシュを作らないようにする。上の緑色の部分は最終調整で食い込みを作るときのための目印。

次に円柱からブーツを作成する。体のメッシュを使用しなかったのは、足に肉球があるため複製してもメッシュの整理が大変なので最初から作ったほうが楽だと判断したため。この段階ではざっくりした形でとどめておく。

下から見ると足が貫通しているが、これは最終的にシェイプキーで調整して見えないようにする。

続いて体のメッシュを複製してパンツを作成する。ここはディティールとかを作りこむ予定はないのでそれっぽい形をしてればよい、の精神で行く。

続いて円をベースにスカートを作成していく。体のメッシュを複製しなかったのは、複製できるとしてもベルト部分ぐらいなのと、物理演算で揺れることを考えた時にメッシュの大きさを出来るだけ均等にした方が良いと考えたため。

そしてここで問題が2つ出てくる。
1つ目は三面図のスカートの形状が正面と横で整合性が取れていないこと。これは過去にきゃすけっとさんの時にも発生したのだがすっかり忘れていた。

正面・横を三面図に合わせるのは無理なので、なるべく正面を合わせて横はこのVRoidのサンプルのような形にしてみようと思う。

そして二つ目の問題は素体のサイズを衣装ありの状態のサイズとほぼ変わらないサイズで作ってしまったということ。ある程度服と素体に隙間が出来るように作っておかないと貫通対策がシビアになってくる。
というかこれもきゃすけっとさんの時にやらかしていた気がする。
最終的にはシェイプキーで対応する予定。

そして体のメッシュを複製してトップスを作成。袖の部分はもうちょっと広げてもよさそう。

本日の成果。スカートの分割はもっと増やした方が良い気がするがそれも明日考えよう。
2025/02/08
作業時間4時間ぐらい。襟、ネクタイの作成とスカートの形状調整をする。

襟はミラー、サブディビジョン、ソリッド化モディファイアを使って制作する。ソリッド化を使うのはシェーダーでアウトラインを出すために厚みが必要なため。

仮ではあるがUV展開とテクスチャ作成をする。テクスチャの模様は垂直に入れ、UVを適切な形に配置することできれいな線を描画することが出来る。
これについては以下の記事の「本村式ライン」というテクニックを真似している。
西川善司の「試験に出るゲームグラフィックス」(1)「GUILTY GEAR Xrd -SIGN-」で実現された「アニメにしか見えないリアルタイム3Dグラフィックス」の秘密,前編

同じ要領でネクタイも作成していく。あと今まで使っていたUV展開用のアドオンの「TexTools」がどうにもBlender4.0移行に対応していないらしいので「Mio3 UV」というアドオンに切り替えた。

続いてスカートの形状を調整していく。準備としてサブディビジョンサーフェスを適用させておく。

スカルプトモードに移りBoundalyで半径、変形、教会での減衰、教会のオフセット、減衰などのパラメーターを設定して変形させる。このやり方については以下のnoteを参考にしています。
Blenderのスカルプトでフリルを作るのとクロスシムで裾を作る備忘録|しえら

上の段も同じようにフリル状に変形させ、スカルプトのスムーズで滑らかにする。
本日の成果。だいぶ見た目がそれらしくなってきた。
次回はボタンを作って靴を作ろうと思う。
2025/02/09
作業時間5時間ぐらい。ボタン作成。靴の作り込みをする。

ボタンは円柱を90度回転させたものをベースに作成。このボタンはテクスチャでふちの部分にアウトラインを描き、その上でシェーダーでアウトラインを良い感じに出すためにあることをしている。

上の画像はボタンを正面から見た画像と横から見た画像で、下の方は円柱をそのまま90度回転させた形なのに対して、上の方は奥のメッシュを縮小している。こうすることで正面から見た時にアウトラインがいい感じになる。

斜めから見るとこんな感じになる。このアウトラインの出方だとボタンの部分がへこんでいるようになるのでやっぱりこの方法ダメかもしれない・・・。

靴の折り返しの部分は本体とはメッシュを切り離して作成する。左側が折り返し部分を非表示にした状態。うまいこと折り返し部分を重ねて切り離されているのが目立たないようにする。

靴紐はカーブを元に作成する。右端に移っている六角形を断面にしたカーブを作り、いい感じに配置した後にメッシュ化して微調整する。

この辺りで衣装のUV展開(仮)とテクスチャ作成(仮)をする。昨日の作業記録でも書いたように、テクスチャを水平、垂直に描くことでジャギーのないきれいな線が出せるのでスカートでも同様に作業していく。

ただ、服の上半身部分の胸から腰に掛けて縦に伸びる水色のライン部分についてはメッシュ割の段階でそのようにできる作りにできなかったので、普通にテクスチャを描いていく。
本日の成果、仮テクスチャを入れたことによりだいぶ見た目が完成に近づいてきた。
次回は靴のUV展開と仮テクスチャをやって。襟とネクタイを仕上げ、ボタンを修正し。その後は衣装のウェイト作業に入る予定。
2025/02/10
作業時間4時間ぐらい。各パーツの仕上げ作業やUVの修正などをした。

靴の口の部分に面を張り、中心の頂点を下に下げる処理をする。

こうすることで靴の隙間から中が見えてしまうことを防ぐ。足は最終的に貫通防止のためシェイプキーで細くするためにこうやって見えないようにする。

襟の部分のサブディビジョンとソリッド化モディファイアを適用し、表と裏でUVを分けて裏地には白いラインが出ないようにする。

ネクタイもサブディビジョンとソリッド化モディファイアを適用し、結び目の部分は厚みを増やして結び目を通しているように見せる。

前回のボタンの形から普通の円柱の形状に戻す。アウトラインの出方はアウトライン制御テクスチャで何とかすることに使用。

襟やネクタイのソリッド化を適用したので全体的にUVを配置しなおす。なんか靴の占める面積(上の茶色いところ)が多く、ニーソの面積(左下の赤いエリアの右)が小さい気がする。
パーツごとにUV展開と仮テクスチャ作成しながら作っていったら直すのが面倒になってしまった。すべてのパーツを作ってから全体でUV展開するべきだった。

衣装のモデリングはこれで一通り完了したのでウェイト作業に移る。ネクタイの揺れ用のボーンを追加したが、親をChestにするかBreastにするかで悩んだがBreastを親にすることにした。
次回は襟やネクタイなど。オブジェクトを統合できる部分は統合してウェイト作業をやっていこう。
2025/02/11
作業時間5時間ぐらい(昼の部)。ウェイト作業。

まずは靴の本体、折り返し部分、靴紐を1つのオブジェクトにまとめて体のメッシュからウェイト転送をする。軽く動かしてみたが特に調整の必要はなさそうだ。

服のボタンも、服からウェイト転送をする。胴体を曲げた時に本来硬いボタンが伸び縮みしてしまう現象が起きるが良い解決策が思いつかないのでこのままでいく。対応するとしたらSpineボーンにある程度連動する補助ボーンを作ってそれに100%追従させるとかだろうか?

次に襟の部分に体からウェイトを転送するが、腕を下げた時に襟も下がってしまうので腕のウェイトをほぼ0にする。

スカートのボーンを作成する。今回は12方向 * 4分割の48本のボーンを入れる。ウェイトや物理設定のことを考えると今から気が重くなる。

以前作ったきゃすけっとさんの時はスカートのボーンは8本x2分割だった。大幅に増やした結果が吉と出るか凶と出るか・・・。

凶と出た。
いったんウェイトを入れて動かしてみたら大変な問題が発覚した。足を前に出したときにスカートのボーンの根元が足に埋まって完全に足が貫通してしまっている。
これはそもそもデザインの時点でスカートの位置が低すぎるためなのでどうにかして修正する必要がある。

ということでスカートのボーンの根元をもっと上の腰のくびれへ配置しなおした。

スカートのウェイトを設定するためのウェイトモックを作成する。服のメッシュをコピーした後に、スカートのボーンの根元より下のメッシュを整理してスカートのボーンのジョイント部分にスナップして面を張っていく。

尻尾が出る部分に関しては、赤丸で囲った場所に尻尾のボーンのウェイトを塗り尻尾に連動するようにする。

黄色で囲った場所にもスカートのボーンは作ってあるが、ここにはウェイトは塗らず。物理演算も設定しない予定(尻尾で動きが抑え込まれているため)。
下側の赤で囲った部分にだけウェイトを塗り、後で物理演算の設定をする。

ウェイトモックに塗ったウェイトを衣装に転送する。衣装は上着&スカート1段目とスカート2段目に分けて作ってあるのでそれぞれにウェイトモックからウェイトを転送する。

ウェイトを転送して足とスカートのボーンを上げてみたところ下側のスカートが貫通しているのを発見した。原因はスカートを腰にくっつけるために使用していたシュリンクラップモディファイアだったのでそれを適用することで解消した。

モディファイアを適用したスカートの下段部分の中央の穴に面を張りふさぐ。最終調整で上半身の貫通防止のために体を削除したりシェイプキーで調整した時にしたから体が見えないようにする。
画像右側の緑で囲っている部分がスカートに張った面である。

スカートが動いたときに隣のスカートも連動して動くようにする方法を教えてもらったのでやってみる。左足を前に出したときにスカートの左側も引っ張られて足がスカートを貫通しにくくなる効果があるらしい。

やり方としては、スカートのルートボーンに非常に小さい親ボーンを追加する。
この時親子関係もHip>追加したボーン>スカートのルートとなるようにする。

追加したボーンにボーンコンストレイントの回転コピーを追加し、手前側の隣のルートボーンを参照するようにする。コピーする座標軸はXのみとする。

横の方は良くなったが正面側が貫通する。

スカートの形状のへこんでいるところめり込んでいる。このへこんでいるところにボーンを通して衝突判定をさせる必要がありそうだ。

ということでボーンを追加。

物理設定もVRMアドオンで出来るので設定していく。「Joint Radius」の値は小さすぎない値(ボーン側のコライダーが隙間なくできるぐらい)が良いと聞いたのでもしかしたら今設定している値は小さすぎたのかもしれない。
ひたすら調整した結果がこちら。まだまだ余裕で貫通するので明日は「Joint Radius」の値を上げて調整してみよう。
2025/02/12
作業時間4時間ぐらい。ひたすらスカートの物理設定をした。

「Joint Radius」の値を上げてコライダーサイズを調整したが、どうにも足の側面がスカートからはみ出すことが多いと感じたのでUnityに持ち込んで確認てみた結果、スカートボーンの間をすり抜けてしまっていると発覚した。

のでスカートボーンを1列追加する、最初の12本の構成から16本にまでなってしまった。追加したボーンの分もウェイト設定と物理設定をしていく。

設定をしたらVRMファイルにエクスポートして「VRM Ajaster」というアプリで読み込む。このアプリはVRMファイルのマテリアルのカラー調整や物理設定の調整をすることができるアプリで、複数のSpring Boneの一括設定機能があるので、それを使ってJoint Radiusやほかのパラメータの値を調整していく。
Joint Radiusは各ボーンの間で隙間が無くなるぐらいのサイズにし、ほかのパラメータはスカートのふんわり感をほどほどに出しつつ、あまり激しく動きすぎないような値を探しながら設定していく。
ここで設定した値をVRMファイルに反映させることもできるが、今回はやらずにBlender側の方で設定していく。

Blender側でSpring Boneの設定をするにはこのサイドパネルで編集する必要があるが、1つづつ設定するのはさすがに大変すぎるのでスクリプトで設定できないか調べてみる。

調べた結果、このようなスクリプトを書くことでパラメータの一括調整が出来た。他にもPythonスクリプトを使って作業を効率化できる場面はありそうだ。

その後も調整をしてUnityで走るモーションをさせてみたところ、左足を上げた時だけ足がスカートを貫通するという現象が起きた。スカートのセンターのボーンが左に寄りすぎているため、コライダーの位置を色々変更してみたがどうしても解決しなかったので別のアプローチをとることにする。

その方法とは、昨日紹介したスカートボーンのルートに親ボーンを追加してRotation Constraintを設定する方法で、左足付近のスカートが曲がったときに50%の割合で連動して曲がるようにする。

さらにロールの値を変更して、少し右前方に曲がるようにしておく。この設定をしたらボーンをもう一つ追加して右足の分も同じ設定をしておく。

設定完了したものをUnityで確認したっけか、見事貫通を解消することが出来た。左が修正後で右が修正前のもの。
本日の成果、激しく動くと貫通してしまうがだいぶ良い感じになった。
次回はニーソックスのはみ出し毛を作って、UV展開の作業に入ろう。
2025/02/13
作業時間4時間ぐらい。ほぼUV展開。

ニーソックスからはみ出る毛を作成する。

そしてハミ毛の法線を体になじませるために、データ転送で体の法線を転写する。転写する際に根元の部分だけになるようにウェイトペイントしてから転送する。

あとはひたすらUV展開した。今日はこれだけ。
次回でUV展開を終わらせたい。
2025/02/14
作業時間4時間ぐらい。UV展開をしてテクスチャペイントを開始した。

体のUVを展開する、しっぽはUVを大きめに持たせる。微妙にスペースが余る。

顔のUVを展開する。スペースがだいぶ余る。

髪の毛のUVを展開する。短冊状に展開してみたけど途中で飽きて普通に展開している・・・。そもそも短冊状に展開する必要もなかったかもしれない。
以上でUV展開を終了とする。何も言うことがない。
テクスチャ作業

そして体と顔のテクスチャをちょろっと描く。この段階はラフのようなもので、後でCLIP STUDIO PAINTで清書するつもり。
この先必要なテクスチャは
- ・ベースカラー(色ごとにレイヤー分けをする)
- ・シャドウカラー(色ごとにシャドウカラーも分けたいのでベースカラーのレイヤー分けを使う)
- ・リムライト制御テクスチャ(髪の毛、ニーソ、ネクタイ、靴に使用予定)
- ・マットキャップテクスチャ(髪の毛、ニーソ、ネクタイ、靴に使用予定)
- ・アウトライン制御テクスチャ(目のアウトラインを消したり全体的に強弱をつける)
- ・シャドウ制御テクスチャ(顔に影を出にくくしたり、腋や胸の下などに影を出やすくする)
- ・高さグラデーションテクスチャ(髪の毛、ニーソ、ネクタイ、靴にグラデーションを掛けるために使用)
がある。
明日はベイク作業をしてグラデーションテクスチャを作っておこう。その後ベースカラーの仮テクスチャを作り、CLIP STUDIO PAINTで清書作業をする。
リムライト、マットキャップはどんな感じになるか試してから必要か不要かを判断する。
アウトライン、シャドウ制御テクスチャについてはBlender上でパラメータを変えながら調整する。
2025/02/15
作業時間1時間ちょっと。ベイク作業をする。

髪、ネクタイ、ソックス、靴のグラデーション用のベイク作業をした。
やり方はこっちの記事に書いてある。以上!!
2025/02/16
作業時間2時間ぐらい。テクスチャ作業をした。

髪の毛のベースカラー&シャドウカラーテクスチャを作成する。一部特に暗くなっている場所は奥になって常に暗いところ。

適用したのがこんな感じ。矢印のところが特に暗くなっているのが見て取れる。髪の毛のベース&シャドウテクスチャはいったんこれでよいだろう。
次回は顔のベーステクスチャをやっていく予定。
2025/02/17
作業時間6時間ぐらい。テクスチャ作業をやった。

顔の影の出やすさを調整するテクスチャを作成する。白は影が出にくく、黒は影になりやすい設定となっている。顔や目等は影が出にくくなるようにして、耳や舌は通常通りとなっている。

そして、黒目と白目部分は下半分を白、上側を黒く塗ることで白目の上部だけ影が出来やすくなるようにしている。

続いて顔のアウトラインテクスチャを作る。目元やまつ毛、口内は黒く塗って完全にアウトラインが出ないようにして、耳の内側の毛や黒目部分、顎周りは灰色で塗り少しアウトラインを細くする。

続いてベーステクスチャとシャドウテクスチャを清書する。シャドウテクスチャは基本的に青い色を乗算で重ねているが、眉毛・まつ毛・白目・黒目・口内・舌は違う色を乗算している。

続いて髪の毛のアウトラインテクスチャを作成する。1枚目の調整なしの状態だとサイドヘアーや前髪の先端のラインが太くごちゃついた印象があるのでそのあたりを細くしていく。

あとは体のテクスチャの清書をして今日は終了。残りの作業予定のテクスチャは以下の通り。
- ・体のシャドウテクスチャ
- ・体のアウトライン制御テクスチャ
- ・体の影調整テクスチャ
- ・服のベーステクスチャ
- ・服のシャドウテクスチャ
- ・服のアウトライン制御テクスチャ
- ・服の影調整テクスチャ
- ・服のリムライト制御テクスチャ
- ・髪の毛、ニーソ、靴、ネクタイのマットキャップ
次回は体テクスチャの続きをやっていく。
2025/02/18
作業時間6時間ぐらい。体と服のテクスチャ。

体の影コントロールテクスチャを作成する。首元、胸の谷間や下、手首付近を黒く塗り影が出来やすくする。

MToon側の設定でAdditive Shading Shiftにこのテクスチャを指定して、入力色空間を「非カラー」にする(sRGBだとテクスチャの反映のされ方が変わる)
Shading Shiftの値はデフォルトの-0.20から-0.40に変更してAdditive Shading Shiftのスケールを0.40にする。この辺りの数値設定はMToonのドキュメントを参考にして設定した。
MToonのドキュメントはこちら
specification/VRMC_materials_mtoon-1.0/README.ja.md

続いてアウトライン制御テクスチャも作成する。といっても胸毛のところのアウトラインを少し細くするぐらい。これだけのために2048×2048のテクスチャ使うの?という気にもなるがファイルサイズ等の問題が出たらその時に考えよう。

衣装の方もアウトライン制御テクスチャを作り、靴の上側の部分と折り返しの内側、そして靴紐のアウトラインを細くする。

続いてネクタイの結び目、襟からはみ出てる箇所、胸の下のラインを少し細くした。

体のベースとシャドウテクスチャを作る。これに関しては特に言うことは無い。

服のベーステクスチャとシャドウテクスチャを作成する。靴、ネクタイ、ソックスはこの2/15にベイクして作ったグラデーションテクスチャを使ってグラデーションを掛けている。

髪の毛のMatcapを作ってみたがどうにもいい感じにならなそうなので断念。ネクタイ、ソックス、靴のMatcapについても同様の理由で断念。リムライトもいい感じにならないので今回は使用しないことにした。
本日の成果。テクスチャはほとんど完成した。あとは服の影調整テクスチャでテクスチャ作業は完了する。
テクスチャ作業が完了したらシェイプキー作業の予定だったが先にVRMの揺れもの作業をしよう。
2025/02/19
作業時間5時間ぐらい。テクスチャと揺れもの設定。

衣服の影調整用テクスチャを作成する。首元、胸の下、膝に影が出やすくなるようにした。
これでテクスチャ作業は一通り完了したこととなる。
揺れもの設定
揺れもの設定はVRM Adjusterで行うのでBlender側でいったんすべての揺れものの設定をしてVRMエクスポートをする。

エクスポートしたVRMをVRM Adjusterで読み込んでスプリングボーンの設定をする。こちらだと複数のボーンの設定値を纏めて変更出来たり、走りや歩きのモーションを再生しながら確認できるので便利。

尻尾は以下のように設定する。ボーンが多いためあまり動かないような設定でもグネグネ動く。
- StiffnessForce:3.7
- GravityPower:0
- DragForce:0.9
- HitRadius:0.04

胸の設定は以下の通り。重量感ある感じにしたかったがスプリングボーンのパラメータだと難しそう。
- StiffnessForce:0.6
- GravityPower:0
- DragForce:0.2
- HitRadius:0.02

ネクタイは以下の通り。StiffnessForceを低く、DragForceを高くすることでひらひらした動きを狙う。
- StiffnessForce:0.7
- GravityPower:0
- DragForce:0.7
- HitRadius:0.02

耳は以下の通り。犬の耳は子犬の耳は柔らかく、成犬はそれなりにしっかりしているのでこちらも柔らかくはしすぎないようにしたかったが揺れなさすぎるのも寂しいので悩ましいところ。
- StiffnessForce:1.0
- GravityPower:0
- DragForce:0.4
- HitRadius:0

後ろ髪の設定は以下の通り。後ろ髪は柔らかくふんわり動いてくれた方が見栄えが良いのでそうなるように設定。
- StiffnessForce:0.4
- GravityPower:0
- DragForce:0.4
- HitRadius:0.2

前髪の設定は以下の通り。前髪は後ろ髪よりも短く、顔の印象を決める部分なので後ろ髪よりも崩れにくく設定。ハネている部分や顔の手前のカールしている部分も少し固めに設定している。
- StiffnessForce:0.7
- GravityPower:0
- DragForce:0.6
- HitRadius:0.2
これらの設定をした後保存して。VRMPosingDesktopで動作確認して気に入らなければ調整、問題なければBlender側で設定するという作業を繰り返して揺れもの設定を完了した。
頭部の法線修正

この辺りで頭部の法線を修正する。まずはUV球からこのようなオブジェを作り、サブディビジョンサーフェスをレベル4ぐらいで掛ける。

今回は顔の正面部分だけを法線修正したいので、新しく頂点グループを作成し、ウェイトペイントで顔の前面のみウェイトを塗り、境界をぼかしていく。そしてデータ転送モディファイアで頂点グループを指定して転送する。

転送してみたところ明らかに顔の中心の法線がおかしくなっている。
どうやらミラーモディファイアをかけたままだとミラーの境界部分の法線が想定したようにならないらしいのでここで顔のミラーモディファイアを適用させる。

法線転写の結果を比較してみた、左から転写前、転写後、VRoidのサンプルEのモデルとなっている。
影の出方は綺麗になったが、額部分が明るい、眉毛のアウトラインがおかしくなっている、顎のアウトラインが細くなっているなどが気になった。
アウトラインについては法線をいじった影響なので、眉毛には(まぶたの小さいパーツにも)法線転写はせず、顎付近も法線転写の影響を下げてみよう。
あとは口元もアウトラインを出したいのでどうにかできないか試してみよう。
本日の成果。だいぶ完成が見えてきた。
明日は上で書いた法線の修正を行い、シェイプキー作業に入りたい。
2025/02/20
作業時間4時間ぐらい。法線の修正とシェイプキー作成。

昨日の確認で顔に影が出来る時に額の部分が明るくなっていたため、修正するため法線転写用のオブジェクトの形を修正する。

また、ウェイトを塗りなおして眉毛を法線転写対象から外し、顎部分も前回よりも範囲を狭くした。

そして法線転写した結果がこちら、左が前回で右が今回。額部分にもちゃんと影が出来て、眉毛の表示も正常になり、顎のアウトラインもしっかり出るようになった。

そしてシェイプキーの作成に入る。Youtubeでスカルプトのグラブツールを使ってシェイプキー作業しているのを見たので真似してみた。結構良さそう。

本日の成果。次回はシェイプキー作業の続きをやる。
2025/02/21
作業時間4時間ぐらい。シェイプキー作業続き。

シェイプキー作業をする際に、ミラー編集をONにして頂点が重なっている箇所を編集すると、ミラーで動く頂点が正しく選ばれずおかしくなる現象が起きた。
対処方法としては一度ミラー編集をオフにしてから頂点が重なっている箇所を左右同時に選択して動かして重なりを解除してからミラー編集した。

今日書くことはそれぐらい。まばたきと喜・怒・哀の表情を作った。
次回も引き続き表情を作っていく。
2025/02/22
作業3時間ぐらい。シェイプキー作業。

表情を色々作った!おわり!シェイプキー作業終了!!解散!!!
次回はVRM設定をやります。でもスプリングボーンの設定終わったのでほとんどやることは無いはず。
VRM設定
2025/02/23
作業時間2時間ぐらい。VRM設定。

VRM Expressionsの設定をしていく。前回までに作ったシェイプキーを組み合わせて色々と表情を作成して登録していく。あとはFirst person 設定やLook At設定をしてVRM設定完了。

そしてエクスポートしたVRMを読み込んだらなぜか口が開いていた。

原因はVRM設定のボーンでJaw(顎)のボーンを指定したことで、設定を解除したらちゃんと口が閉じた状態でエクスポートされた。なぜJawを指定すると口が半開きになるのかはよくわからないが・・・。
本日の成果。これにてVRMの方は(不備がなければ)完成なのでVRChat用の設定をしていく。
VRChat設定

というわけでFBXをエクスポートしてUnityで設定をしていく。
FBXエクスポート時にブレンドシェイプが消えてしまっていたが、どうやら何かのモディファイアが原因だったようだ(ウェイト、法線転写用のデータ転送モディファイアを消したら直った)
シェーダーの設定をしているが。影の出やすさを制御するテクスチャの聞き具合がMToonとは違うのでテクスチャを修正する必要がありそうだ(影を出したくない顔以外は必要ないかも)。
2025/02/24
作業時間5時間ぐらい。UnityでVRChat用の設定をしていく。

影の制御テクスチャについては、顔だけ影が出ないようにして。ほかの部分には使用しないことにした。もともと顔以外は腋や胸元に影が出来やすくするぐらいしか使っていなかったので問題ないだろう。

コンストレイントの設定をしていたら挙動がおかしくなっている箇所を見つけた。足首を曲げた時にコンストレイントを設定した箇所が逆に曲がっている。これは以前ミミロップでも発生した現象だ。

以前どこかで「UnityのRotationConstraintはジョイントの向きが大きくずれていると正しく動かないことがある」みたいな文章を見かけたのでBlenderに戻って足首の補助ボーンの向きを足と近い向きに修正する。

ボーンを修正することにより足首のコンストレイントも正しく動くようになった。

続いて揺れものの設定をしてく。physbones、collider用のオブジェクトを作りさらにその下に各ボーン用のオブジェクトを作りそこにphysboneコンポーネントを設定していく。

VRChatのphysboneでは揺れ方向を限定する設定が出来るのでスカートボーンに設定していく。スカートの動きは限定されるが貫通しにくくなる。胸ボーンも同様に上下の揺れ飲みするように設定する。

表情の設定もしていく。表情設定の方法は以前記事を書いたのでこちらを参照。
本日の成果。次回は表情の続きを作っていく。
2025/02/25
作業時間4時間ぐらい。表情設定とモーション設定をする。

FaceEmoというツールの使い方を教えてもらったのでそれを使って表情設定していく。基本的な流れとしては表情パターン(グループやプリセット的なもの)を作成し、その中に各表情を作成してくというものになっている。
ハンドサインで表情変更する想定のツールらしいが、登録した表情はメニューから呼び出すこともできる。
既存のFXレイヤーで表情操作する設定になっていた場合それらの操作はできなくなるが、既存のFXレイヤーが完全に上書きされるわけではなくコスチューム変更等はできるようになっている。この辺りはどういう仕組みになっているのだろうか?気にはなるが次の作業に移ることにする。

前回はアニメーションの作成にVeryAnimationを使用したが今回はUMotionProを使用することにした。WindowメニューからClipEditor/PoseEdtiorを表示して、PoseEditorにアニメーションを作成したいモデルをセットする。設定中のアバターをそのまま使うのは危ない気がしたのでここでは複製したものをセットした。
使い方がまだよくわかっていないのでマニュアルを読むなりしておこう。

本日の成果。次回は立ちポーズやエモートなど他のアニメーションを作っていく予定。
2025/02/27
作業時間4時間ぐらい。モーション作成をしたかった。

まず立ちポーズを作る前に実験としてこのようなポーズを作成して立ちポーズに設定する。

実際にゲーム内で確認するとこのようになってしまう。

なぜこうなるかの原因について、キャラクターのアニメーションを制御するTracking Control変数がTrackingになっていることだと教えてもらった。この変数がTrackingの時は設定したアニメーションではなくトラッキングが優先されるらしい。

ということでBaseLayerのコントローラーにTrackingControlを変更するためのステートを追加してみた。

この変更を行うことでゲーム中でも立ちポーズがちゃんと再生されるようになった。のだがエモートなどを再生して立ちポーズに戻るとTrackingControlの値が全てTrackingに戻るのでこの方法は駄目そう。
今日の成果。何も進んでいない・・・!次回もたぶん何も進まない。
2025/02/28
作業時間4時間ぐらい。実質何もしていない。
今日はこの動画の7秒ぐらいからのところのモーションを模写していました。
結果がこちら。難しすぎる・・・。いきなり挑戦するものではなかったかもしれない・・・。
次回こそちゃんと立ちポーズや歩きポーズを作ろう。
2025/03/02
作業時間4時間ぐらい。立ちポーズとかを作った。

UMotionProで立ちポーズを作っていく。呼吸の表現として体や腕を少し動かすようにしたが。その際に各部位のキーフレームをずらすことでちょっと生っぽい(?)動きになるような気がした。

もう一つポーズを作っていく。こちらの方は立ちポーズ→ポージング→立ちポーズと移り変わるように作る。ポーズ移行の際には足だけはちょっと浮かせるように中間モーションを入れた。

もう一つ、体の中に仕込んでいたオブジェクトの展開アニメーションを作成したが、面の裏表が逆になっていた(修正前のスクリーンショットを撮り忘れていたので画像は修正後のもの)

一度Blenderに戻り面の向きを修正して再エクスポートする。エクスポート設定を忘れていたのでもう一度メモしておく。
エクスポートする際はアーマチュア含めた子オブジェクトをすべて選択し、対象は「選択したオブジェクト」「可視オブジェクト」にチェック。
オブジェクトタイプは「アーマチュア」と「メッシュ」を選択(SHIFTキーを押しながらで複数選択できる)
スケールを適用は「FBX単位スケール」にする。
モディファイアーを適用は外す(普通はオンで問題ないが、ウェイト転送と法線転写のためのデータ転送モディファイアが残ったままだとシェイプキーがエクスポート時に消えてしまった)
アーマチュアはリーフボーンを追加を外す(自前で追加しているため不要)
アニメーションもチェックを外す。
そして出来たのがこちら。立ちポーズから背景を展開してポーズを決めている。
後いくつかモーションを作成したらアバター完成としよう。
2025/03/03
作業時間2時間ぐらい。本日で作業最終日。

UMotionProでモーションを作成する。いまだにレイヤーの使い方が良くわからない。そして他に特筆することも無い。
というわけで完成したのがこちら。これにてモーション作成およびVRChat設定が終わり。制作の全工程が完了した。
完成モデルスクリーンショット

完成記念にサンリオバーチャルフェスに行ってきた。のでいくつかスクリーンショットを載せてこの記事を終了とする。







おわりに
今回の制作にかかった期間は
- ・準備:1日
- ・三面図作成:3日
- ・頭部作成:1日(休日1日)
- ・髪の毛作成:7日(平日4日+休日3日)
- ・体作成:10日(平日9日+休日1日)
- ・サブディビジョン適用後の修正:2日
- ・ウェイト作業:6日(休日1日)
- ・衣装作成:6日
- ・UV展開:2日
- ・テクスチャ作業:5日
- ・揺れもの設定:1日
- ・シェイプキー作成:3日
- ・VRM作業:1日
- ・VRChat設定:6日
前回ミミロップ制作時には無かった「髪の毛」「尻尾」「スカート」の工程で非常に時間がかかった。経験値が少ない部分の作業は時間がかかるというシンプルな結果に落ち着いた。

全体のスケジュールとしては2/28に終わる予定だったところ3日ぐらい伸びる結果となった。制作中はもっと遅れる気がしたが、意外とそこまででもなかった。
課題・反省点・良かった点など
- ・髪の毛のデザインに正面と横で立体としての整合性が取れていないという問題があったため、モデリングで非常に苦労した。
- ・足の造形(くるぶし、アキレス腱、かかとなど)が今一つ納得いかず、人体理解の不足を感じた。
- ・腕毛、しっぽで大いに苦しんだ。
- ・ブッ刺しは簡単で綺麗に作れると思いました。
- ・髪の毛のウェイトをつける際に板ポリを使う手法はだいぶ良かった。
- ・三面図の素体を描く際に素体と服の隙間をほとんど無く描いたため三面図そのままで服を作ると貫通必死になる。
- ・UV展開をこまめにやるのはいいけど仮テクスチャまで描くと後でUV面積のバランスを直すのが面倒になるので仮テクスチャはほどほどに。
- ・スカートの揺れもの設定がきつすぎた。もし3Dモデルキャラをデザインすることがあるならスカートの設定は細心の注意を払う。
- ・Pythonスクリプトを使って作業を効率化できる場面はいろいろありそうだと思った。